2.4.11

24年前に書かれた反核の本





左側の本は『最後の子どもたち』。日本語版の初版は1984年5月。
右側の本は『見えない雲』日本語版の初版は1987年12月。
作者はドイツ人のグールドン・パウゼヴァング。翻訳は高田ゆみ子。
出版社はいずれも小学館。

3月11日の地震で本棚が崩壊したとき、本棚の奥から出てきたのだ。

『最後の子どもたち』は核戦争後の西ドイツ(当時)の様子をもうすぐ13歳になる少年の目から見てかかれた小説。
初版の時に読んだのだが、悲しくてつらくて涙が止まらなかったことを覚えている。そして、家族や友人がいとおしくてたまらなくなった。

『見えない雲』はチェルノブイリの事故の直後に書かれた小説。西ドイツ(当時)のバイエルン州の原子力発電所で起こった架空の放射能漏れ事故と、その後の被曝者の体験が語られている。




『見えない雲』の扉には
『何も知らなかったとはもう言えない』との言葉が書かれている。

20年以上もまえにこの本をよんで、原発の恐ろしさを知っていた私は、
今回のことで「何も知らなかった」という資格はないのだ。
これを読んでしばらくは、反原発に意識が向いていた時期があった。
でも時が流れるうちに、ついついほったらかしにしていた。

もちろん、その間にも、原発を推進する人たちに対しては反発を感じていたし、
明らかに反原発のサイドではあった。
でもなにもしなかった。
その罪は大きいと思う。

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