トリエンナーレにも行きたいのだが、横浜だしなぁって躊躇していたら、
友人が「だったら赤坂に美術散歩に行こう」って誘ってくれたのが、
赤坂アートフラワー08
アートフラワー? 造花には興味ないわって思ったら、なんと、
赤坂の町を会場にした現代アートの展覧会だそうだ。
町にアートの花を咲かせようってことらしい。
コンセプトはよいとしても、
展覧会のタイトルとしては、はっきり言っていまいちだな(笑)。
しかし、気を取り直して、スタート地点の赤坂サカスへ。
ここで草間弥生の水玉の部屋を見て、一ツ木通りを通って青山通り沿いの旧赤坂小学校へ。
ここでは富士山に登ったり、
若いぬいぐるみ作家に出会ったり、
スマイルマークの蔦の葉に出会ったり。
次の会場は、赤坂通りをちょっと入ったところにある元料亭・島崎。
暗い空間にいくつかの映像作品が並んでいる。
この作品は、小さな和室の畳の上に33万本のまち針をさして、まち針の頭が集合することによってスクリーンを作り、そこに自然の風景を映し出したもの。畳に座って、この映像を堪能していたら、訳知り顔なおじさんがいきなり声をかけてきた。
「この部屋は寝室だったんだよ」
「はぁ?」
「この料亭はね、昔は政財界のお偉方が集まってね。ここは秘密の部屋だったんだよ」
「ああ、逢瀬につかわれていたんですね」
「そうそう。○○夫人とかもよくきていたんだよ。なつかしいなぁ」。
言われてみると、この部屋、小間の奧の隠し廊下の奥にあるのだ。
歴史のある料亭の一室での出来事...。
このおじさんも作品の一部かと思ってしまった....(笑)。
料亭を出て、次にいったのは赤坂氷川神社。
ここにはオノヨーコの作品がいくつか。
氷川神社から、赤坂通りに戻って、赤坂中学校の壁面に書かれた作品を見て、そのまま、最終地点のミッドタウンに向かう。
ここで迎えてくれたのは、再び、水玉草間弥生!
歩いて回って、3時間の美術散歩。
町全体で協力してできあがったひとつのアート。
かなり企業臭のするものではあったが、古い小学校や営業をやめた料亭、神社を会場にして、地域ぜんたいでこの展覧会に取り組んでいる様子は、なかなか楽しい。それに、草間弥生、ヨーコオノらの大御所から、若い作家まで、一同に楽しめたのはよかった。
毎年(は無理かな?)続いていくと面白いかも。
写真には撮らなかったのだが、とても気になった作品がひとつある。
料亭に展示されていた松宮硝子の「Douquheapure」。
部屋のあちらこちらに、ガラスの結晶が置かれている。
それを見ていたら、古い家に住んでいた小さい頃を思い出した。
その頃、暗い畳の部屋の隅に見えたいろんな生物に似ているのだもの。
子どもにしか見えない生物たち。
その世界が見事に再現されているなってと思いながら家路につき、
戻って、この作家と作品について調べたら、
なんと「Douquheapure」も、彼女が幼い頃に発見して名付けた新種生命体だったのだと!
なんだかうれしくなった。変なのは私だけではなかったってことで(笑)。
3.10.08
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